自動車消耗部品の交換時期と費用の目安
エンジンオイル
ブレーキオイル
CVTオイル
ATオイル
冷却水(クーラント)
ワイパーゴム
ファンベルト
エアーフィルター
オイルフィルター
スパークプラグ
ラジエーター
【説明】
ラジエーターはエンジンの中を通っている水(クーラント)を冷やす装置です。
ウォーターポンプがエンジンからラジエーターにクーラントを押し流して、ラジエーターでクーラントが冷やされてエンジンに戻ってきます。
冷やし方は単純で、ラジエーターはエンジン前方に装着しているので、走行すれば、風で冷えます。走行しない時はラジエーターにファンがついてますので、クーラントの温度が上昇すると回って冷やす仕組みになっています。
ラジエーター上部が高温になるため、劣化しやすく、ヒビ割れがおき、水漏れしやすいです。
ラジエーターの水漏れのほとんどが、上部で発生しています。
ラジエーターはとても重要な箇所なので、ヒビを指摘されましたら交換しましょう。
しかし、高額修理箇所なので、平均で5万円位かかります。
シリンダーヘッドカバーパッキン
エンジンマウント
ブレーキマスターシリンダー
タイミングベルト
【説明】
タイミングベルトはエンジンのピストン位置とバルブ位置を合わせるためにエンジン上部のカムとエンジン下部のクランクをつないでいます。
10万kmごと交換しますが、最近ではタイミングベルトを使用している車は減っており、金属製のタイミングチェーンを使っています。
タイミングチェーンは交換不要です。
タイミングベルトというだけあって、カムとクランクのタイミングを合わせています。
カム角センサーやクランク角センサーを使用して位置を測定しています。
位置を測定し、コンピューターに信号を送り、最適なタイミングでプラグに火を飛ばしています。
カム角やクランク角センサーが故障するとエンジン不調やエンストします。
故障が多いセンサーなので、エンストなどの症状があればここを疑います。
ウォーターポンプ
タイヤ
【説明】
タイヤの性能は金額に比例しますが、同じサイズ、同じメーカーでしたら安いお店で買う方がいいでしょう。
製品によって乗り心地やタイヤノイズ、磨耗スピードが変わってきますので、慎重に選びたいところです。
195/60R15などタイヤ側面に書かれていますが、195は幅です。19.5cmです。60は縦の厚みです。数値が大きければタイヤの直径が大きくなります。大きければクッション性も良くなります。
最後の15はインチです。タイヤの内側の大きさです。ホイールの外径でもあります。
前輪の外側は溝の減りがとても早いです。リヤタイヤは中央が減りやすいです。
なので、フロントタイヤをリヤに装着すると今度は中央が減るのでバランスよく磨耗します。
ローテーションをしないと中央の溝が多く残っているのに外側が限界にきて交換しなければいけなくなり、寿命を縮める事になってしまいます。
ブレーキパッド
【説明】
走行中はホイールと一緒にローターも回転しています。
そのローターをブレーキパッドが左右から挟んで回転を止めます。
その際、ブレーキパッドが削れ、磨耗します。
新品のブレーキパッドの厚みは10mm程度で、1.6mmが限度です。
車の積載量にもよりますが、常に人を大勢乗せていたり、重い荷物を多く運んだりする使い方の車は3万km位でブレーキパッドが交換時期になります。
いつも1人で荷物も載せない使い方をする車は4万km位で交換時期がきます。
ブレーキの交換時期が近づくと、ブレーキを踏むと「キー」といった音が出るので異常に気がつきやすいです。
なれてくると上記の距離と音を目安におおよそのブレー残量がわかってきます。
ブレーキシュー
ブレーキローター
【説明】
ディスクローターともいいます。
ホイールと一緒に回転します。
走行中はブレーキパッドに挟まれるような形で常に擦れながら回転していますが、ブレーキペダルを踏まなければ、挟み込む力が加わりませんので、ブレーキパッドは減りません。
ブレーキローターもわずかに磨耗しますが、交換するほど磨耗はしませんので、歪み等がなければ半永久的に使用できます。
外車は消耗しますので、ブレーキパッドを2回交換するタイミングでブレーキローターも交換します。走行中、ブレーキペダルを踏むとペダルやハンドルがガタガタ揺れる場合はブレーキローターが歪んでいる事が考えられます。
その場合、ローターを研磨し、平らにすると直ります。
ローターを交換するより研磨した方が安いので、研磨修理が一般的です。
ホイールシリンダーカップ
【説明】
ブレーキペダルを踏むとブレーキオイルでホイールシリンダー内のピストンを押し出し、ブレーキシューを広げて回転しているドラムに当てて回転を止めます。
そのピストンにブレーキオイルの圧力を保つカップが付いています。
通常、10万kmごとに交換するように奨められていますが、車検ごとに交換を奨める工場もあります。シリンダー内の錆が原因でカップが傷つきオイル漏れをおこす事がほとんどなので、10年10万kmは交換する必要はなさそうです。
錆が発生しやすい地域で車を使用していると、交換時期が早まります。
ブレーキオイルは塗装を剥がしますので、漏れてしまうと足周りの部品やホイールが剥離します。
当然、ブレーキシューにもオイルがつきますので、交換しなくてはいけません。
ブレーキオイルが付着しましたら早急に水で念入りにすすげば、大丈夫でしょう。
ブレーキホース
【説明】
ブレーキオイルはパイプやホースを使ってエンジンルームにあるタンクから各車輪に付いているブレーキまで流れています。
主に丈夫なパイプを使用していますが、車輪付近はハンドルを回すと左右に動き、デコボコ道を走行すれば上下に動くので、固定されているパイプではなく、動かせるホースを使用しています。
ブレーキホースはとても強く作られていて10年は余裕で使用出来ます。
20年位は無交換で使用できる車もあります。ブレーキホースの交換基準は主にヒビです。
ヒビを放置しておくとそこからジワジワとゆっくりブレーキオイルが漏れてきます。
ブレーキオイルが漏れると踏み込みが柔らかくなり、ペダルが床までつくといった症状があります。下回りの錆止めスプレーがホースに付着していますので、一見するとヒビにみえますが、軽く擦ると表面の塗膜がポロポロとれ、ヒビはなくなります。
それでもヒビが見えるようでしたら本当に劣化していますので、交換しなくてはいけません。
ラックブーツ
タイロッドエンドブーツ
ロアアームボールジョイントブーツ
ドライブシャフトブーツ
【説明】
エンジンからオートマ(CVT)次にドライブシャフトそしてタイヤといった流れで動力が伝わっていきます。
乗用車の多くが前輪駆動になっていますので、ドライブシャフトも前輪につきます。ドライブシャフトは高速で回転し、なおかつタイヤも左右に動くので、ジョイント部分のブーツは頻繁に伸び縮みしています。
ドライブシャフト左右に2本あり、それぞれ内側と外側にブーツを使用しています。内側より外側のジョイントの方がとても多く動くので、切れやすいです。
切れたまま使用していると、汚れが入り、異音が発生します。
左右にハンドルをきって曲がって走行中に「カリカリカリ」といった音が出るのが特徴っです。
純正品は分割出来ないので、大がかりな作業になります。
社外製品の分割タイプの修復キットを使用するのが、安くて一般的です。
スタビライザーリンク
【説明】
スタビライザ―はコーナーリングで車体を安定させる部品です。
コーナーで右が下に沈むと左が上に浮きぎみになるのを抑え、横転などを防ぎます。足回りの右から左まで繋げていますが、左右の先端はスタビライザ―リンクを使用してショックアブソーバーかロアアームなどに固定されています。コーナーを走行するたびに、負荷がかかる箇所です。
リンクの上下にブーツを使用していますが、ブーツだけ販売されていないので、リンクごと交換します。
大きな負荷がかかるので、折れてしまうことが多いです。
折れてもそれほど影響なく走行できますが、いつものようにカーブを曲がると感覚が違って危険です。
ここもロアアームなどと同様に「コトコト」といった異音が発生しやすい箇所です。